長時間座っているとお尻から足にかけてシビレが出てくる[ケースレポート]
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長時間座っているとお尻から足にかけてシビレが出てくる[CASE REPORT]
50代男性 長年のデスクワーク
長い時間座っていた状態から立ち上がると、
左のお尻から左太ももの外側、
スネにかけてシビレのような痛みが出てきて困っている。
既往歴(今まで経験した病気/ケガ/運動歴etc):
☑︎ 大学時代~社会人10年間 ロードバイク運動歴
☑︎ 40代 潰瘍性大腸炎 2回
☑︎ 40代 腰痛が悪化し、両側大腿部のしびれで
歩行困難(※間欠性跛行 )と筋力弱化
この際に、脊柱管狭窄症の診断を受ける
※足の痛み・シビレ・脱力のために歩けなくなり、
少し休むとまた歩けるようになる状態。
現在の生活スタイル:
☑︎ 腰を痛め、止むおえず自転車は辞めて毎朝の犬の散歩
☑︎ 仕事はデスクワークや打ち合わせが多くほぼ座り姿勢
☑︎ 週末のジムで筋トレと有酸素運動
悪化要因:
☑︎ 柔らかく、深い座り心地のソファのような
椅子に座る
☑︎ 座敷に長時間座って立ち上がるとき
☑︎ 前かがみで犬(小型犬)の散歩
☑︎ しゃがんで玄関で靴を履く動作
⇨ 腰を曲げる+ 股関節曲げる 状態で
(長時間)同じ姿勢をとることで症状が悪化している
緩和要因:
☑︎ ジムでカラダを動かす
☑︎ 立ち姿勢、歩き姿勢、血流が良くなると
考えられる原因(考察):
過去、ロードバイク歴から
腰痛屈曲姿勢が長年続いたこと、
両側性に坐骨神経領域のしびれが
起こっていたことから、
40代の頃、
椎間板ヘルニアからの脊柱管狭窄症を
起こした可能性が高いと思われます。
※坐骨神経痛の大半が椎間板ヘルニアにより
誘発されると言われている。
左の仙腸関節の可動性亢進により、
関節の不安定さが見受けられます。
そのため左の脊柱起立筋は過緊張を起こし、
腰椎をやや伸展位にすることによって、
L5/S1レベル左の下肢のしびれが
起こったと推測できます。
過去に椎間板ヘルニアを持っていた方は、
腰部過緊張(屈曲位を避けるor不安定になる部分を筋肉で支える)
特徴があり、
不意に背中を丸め、股関節を90°以上
曲げる動作が続くことにより、
(腰部屈曲位、股関節屈曲位)
腹内圧が上がるので、
立ち上がった際に腰椎をそらさなくても
狭窄症の症状が出やすくなった。と考えました。
ケアとアドバイス:
できるだけ、悪化する姿勢を避けるようにして頂きます。
大切なのは、過去の病気やケガを教えて頂くことです。
さらには症状の増悪と緩和する姿勢/動作をを基準に
徒手療法を行うとにより、症状の改善が見込めます。
脊柱管狭窄自体の変性は改善は見込めませんが、
症状の緩和と悪化を防げている方は多くいらっしゃいます。
知らず知らずのうちに
過去に脊柱管狭窄症の経験がある方が、
悪化させる姿勢や動作をとってしまい、
さらなる痛みや股関節、膝などに二次的な症状を
併発するケースがあります。
早めに専門家に相談することをお勧めします。